近視矯正治療・オルソケラトロジー・コンタクトレンズ
近視矯正治療・オルソケラトロジー・コンタクトレンズ
目は光学的なパーツで構成されています。前方にある角膜と水晶体はレンズの役割を果たし、後方にある光を感知する神経の膜(網膜)に焦点を合わせることで、ものが見えます。この焦点が網膜の前方にずれた目を近視眼といい、後方にずれた目を遠視眼と呼びます。どちらも焦点が網膜に合わなくなるため、像がぼけて見えるようになります。
近視眼は遠くを見るときは像がぼけて見え、近くを見るときは眼鏡なしでもはっきり見ることができます。遺伝や長時間の近方作業(読書、勉強、ゲーム)などが原因として挙げられますが、近年は子どもの生活上でも近くを見続ける時間が増え、今後ますます近視人口が増えていくと予測されています。
近視は、視力矯正(メガネやコンタクトレンズ)にて視力が出るため、これまで問題視されていませんでしたが、疫学調査により、近視がある場合とない場合とでは、将来の目の病気(緑内障・網膜剥離・黄斑変性など)にかかる確率が高まることが分かってきており、特に近視の方は40歳を過ぎてからは眼科検診をおすすめします。
近視矯正の方法には、主に眼鏡・コンタクトレンズ・オルソケラトロジー・レーシック・ICLの5種類があります。
眼鏡はピントが合わない分を矯正するために用います。
『眼鏡をかけると近視が進む』と思い込んで眼鏡をかけたがらない人もいますが、眼鏡と近視の進行は全く関係ありません。むしろ眼鏡をかけずに目に負担をかける方が良くありません。
初めて近視を矯正する方にはまずは眼鏡の使用をお勧めしています。
コンタクトレンズは医療用具であり、きちんと合っていないと、眼精疲労や頭痛、肩こりなどを引き起こす原因となります。当院では精密な検査データをもとに、眼科専門医が丁寧に診察し、患者様の目の状態に合った最適なコンタクトレンズを処方いたします。乱視のある方、カラーコンタクトレンズをご希望される方にも、安心して快適にお使いいただけるよう医療用コンタクトレンズの中で多数の選択肢をご用意いたしました。
コンタクトレンズは眼球に直接触れさせて使うものですから、使用方法やケア方法を間違えてしまうと様々なトラブルにつながる可能性があります。当院では、コンタクトレンズによって生じる目のトラブルにも対応しています。お困りのことがありましたら気軽にご相談ください。
ドライアイは、目を酷使したり長時間乾燥した場所にいたりすることで、目の表面を潤している涙が必要以上に蒸発したり、涙の分泌量が減ったりすることで起こります。コンタクトレンズの装用で、涙が角膜に行きわたらなくなると、角膜に供給される酸素や栄養素が不足しドライアイになりやすくなります。症状としては、目の疲れやかゆみ、ゴロゴロとした異物感、充血などが現れます。
コンタクトレンズ装用による圧迫が原因で、角膜の上皮表面が酸素不足になり、むくみやただれを生じている状態をいいます。軽度では異物感や目がゴロゴロしたり、しみたりといった比較的軽い症状が現われます。重症になると、激しい痛みや強い充血、まぶたの腫れなどが生じ、上皮が剥がれると角膜上皮剥離に進行し、剥がれた部分から細菌に感染しやすくなります。
コンタクトレンズが汚れていたり、長時間使用によって涙が不足したりすると、角膜表面に傷がつき、細菌やウイルスに感染して炎症が起こります。これを角膜炎といいます。症状としては目の異物感や痛み、充血などが現われます。角膜炎が悪化すると角膜の上皮の一部が欠損する角膜潰瘍を起こします。
コンタクトレンズの汚れや刺激によるアレルギーが原因で、上まぶたの裏側に「乳頭」と呼ばれるブツブツが生じます。巨大乳頭結膜炎の症状としては、かゆみ・めやに・充血・目がくもるなどがあります。また、レンズが上にズレやすく、レンズがすぐに汚れてしまったり、異物感を感じやすくなります。
問診をもとに視力検査、眼圧検査、屈折検査、涙の量など目の状態を詳しく調べます。
コンタクトレンズの種類を相談し、コンタクトレンズを合わせます。
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コンタクトレンズ合わせ
実際にコンタクトレンズを装用していただきます。装用感の確認や視力検査にて度数を決定し、コンタクトレンズを注文します。
コンタクトレンズが初めての方はつけ外しの練習を行います。
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お試しレンズのお渡し
コンタクトレンズを購入いただく前に、数日分のお試し用レンズをお渡しします。
コンタクトレンズ購入後に、トラブルが生じないよう違和感がないかなどをじっくり確認してください。
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コンタクトレンズ購入
お試しレンズにて違和感やトラブルがないことを確認したのちにご購入いただきます。
お渡しする処方箋の期限内にご購入ください。装用時間・方法を守り、正しく使いましょう。
学童期〜成長期に進行する近視をなるべく進みにくくする方法として、点眼薬(マイオピン点眼)や、寝ている間に特殊なコンタクトレンズを装用するオルソケラトロジー治療があります。
オルソケラトロジーは、特殊なデザインを施した高酸素透過性コンタクトレンズを就寝中に装用することで、角膜の形状をやや平坦化させて近視や近視性乱視を矯正する画期的な治療法です。起床後、レンズを外しても角膜の形状は一定時間維持されるため、日中は裸眼でも良く見えるようになります。ナイトコンタクトレンズとも呼ばれており、日中に装用する通常のコンタクトレンズとは逆の使い方をします。
特に近視が進行しやすい学童期の子どもは、早期に継続的な治療を始めることで、進行抑制の効果が大きくなることが分かっています(効果には個人差があります)。手術を必要としない近視矯正でリスクが低く、また、就寝時に装用しなければ角膜の形状や視力など目の状態は元に戻る特徴もあります。
当院では、オルソケラトロジーレンズに乱視対応レンズやハードレンズより柔らかいレンズなど豊富な種類のレンズを取り揃えております。
お子さんの近視進行にお悩みのお母様、お父様はご遠慮なくお問合せください。
視力矯正手術として専門病院にご紹介することができます。
どうぞお気軽にご相談ください。